(高学年)湾岸リーグ決勝戦


とうとうこの日がやってきました。泣いても笑っても、このメンバーで一緒に戦う最後の試合です。

決戦の舞台はJCOM浦安少年野球場。

青く澄み切った空と、設備の整った素晴らしい野球場に、朝から心地よい緊張感を持ってこの場にやってきた選手たちのテンションも上がります。

そんな選手たちの勇姿を見届けようと、保護者はもちろん、おばあちゃんやお兄ちゃん、歴代コーチ陣、これまで選手たちを支えてくださった沢山の方々が観客席を埋め尽くします。

今までたくさん練習してきました。

時には失敗し、悔し涙が頬を濡らすこともありました。互いに励まし、励まされ、仲間の背中を押し、グローブ越しにハイタッチしながら絆を深めてきました。

機は熟した

あとは勝つだけ

《5年ぶりに優勝カップを奪還する》

選手たちの目標が一つになったそのとき

『プレイボール!』

主審の声が響きました。

試合は両チームの投手が互いに三塁を踏ませない好投を見せ、どちらもホームベースが遠い試合展開。

キッズの先発エースピッチャーの気迫の投球に堅い守備陣。グラウンドの真ん中のひときわ小高くなっている場所で、大黒柱のエースが奮闘します。

しかし、新宿サニーさんだって負けていない。

『絶対に打たせない!』ピッチャーの気持ちが詰まった好投で返され、『絶対に得点を許さない!』守備陣の熱い思いがこちらにも伝わってきます。

キッズ打線もヒット2本が出るものの、なかなか得点に繋がらない。

両チームの優勝への執念がぶつかり合います。

試合は0対0のまま延長戦に突入、

延長戦は一死満塁から始めるタイブレーク。

このルール、投手自らが背負ったわけではないランナーで試合が決着してしまう、投手にとっては心臓に悪い別名『サドンデス』

麻布キッズ側ピッチャーはエースから2番手へ

実は豆腐メンタルの2番手ピッチャー、

大人でもなかなか平常心でいられないこの状況、プレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、

覚悟を決めてマウンドにあがります。

相手バッターはクリーンナップの3番。その名の通りランナーを一掃するつもりで打席に立っています。前打席ではショートにヒットを許した相手です。

ドキドキのタイブレーク1回表

1アウト満塁からのスタート

緊張感MAXでの第1球

打球はサードへ転がり

サードが素早くホームへの渾身の送球

キャッチャーがガッチリキャッチ!

2アウト!

ナイスサード‼︎ ‼︎ナイスキャッチャー!!!

さぁ、あと1つ!

4番バッターが打席に立ち、

初球はファール、

もう、本当に心臓に悪い

今までも、沢山のピンチを潜り抜けてきたバッテリー。キャッチャーや野手を信じて投げるだけ!

打球はピッチャーの頭上高く舞い上がります。

『オーライ!』

ピッチャーがしっかりとボールをキャッチ

やった!0点に抑えた‼︎

力強くガッツポーズするナイン

これでサヨナラ優勝も目前です。

麻布キッズの円陣は今まで以上に力強く、ガッチリ肩を組んで気合いが入ります。

ただ、そう簡単にいかないのが野球

相手だって、黙って得点を許すわけがありません

キッズの攻撃は、7番バッターがセカンドゴロに倒れ、ホームとファーストでゲッツーを食らってしまいます。

3アウト‼︎

Oh….No‼︎  えらいこっちゃ

またもやマウンドに上がることになった2番手ピッチャー。心臓は破裂寸前。

でも、こうなったら楽しんでやろうと心に決めて、

渾身の投球!

打球はファーストの頭上に上がります。

ハイハイ!オーライ‼︎ 

ファーストがしっかりキャッチ!カッコいい!

ナイスファーストー!2アウトォ〜!

スタンドからも歓声があがります。

爽やかな笑顔で声援に応えるファースト。

さぁ、あと1つ!

キャッチャーのミッドをめがけて、投げ込みます

打球は再びピッチャーの頭上に

お願い‼︎

麻布キッズの関係者全員が、野球の神様に祈ります

パシッ!

ピッチャーがボールをグラブにおさめた時、誰もがガッツポーズ!

雄叫びをあげたピッチャーの目から涙が溢れます。

まだ終わってないですけども、、、、

無失点に抑えた安堵から止まらない涙。

それは野手だって同じです。

『自分の守備範囲に飛んで、、、、きたら』

わずかなほころびが勝敗を左右する怖さを体感している野手たちハートは飛び出す寸前だったはず。

ベンチに戻りながら、野手達が満面の笑顔でマウンドに駆け寄ります。仲間を思い、ピッチャーの背中をさすって好投を讃える選手達。

あぁ、なんて綺麗な光景でしょう。

さぁ、サドンデスの2回裏。

麻布キッズの攻撃!

『決めるぞ‼︎』

バッターはチーム1番のムードメーカーD君!

やっぱりね!キミが決めてくれると信じてる!

ベンチやスタンドからは、大きな声援がこだまします。

2個のボール球を見送り、第3球目。

D君の全集中フルスイングしたバットが空を向いた時、

カツン、、、コロコロコロ

「あ、、、、、、、、、詰んだ」

打球の行方を見た誰もがそう感じたその時!

タッタッタッタ!

サードランナーが決死のホームイン!

会場の全員の目が、ランナー、キャッチャー、審判のトライアングルに釘付けになります。

セーーーーフ‼︎

勝った!!!!

その瞬間、ベンチから駆け出し、歓喜に沸くキッズ選手たち。肩を組み、抱き合って喜びを分かち合います。

こんなにも心を揺さぶる激闘ができたのは、

新宿サニーさんがあってのこと。

感謝しかありません。素晴らしかった。

彼等だって、勝ちたかったはず。

たくさん練習して、泣いて、笑った…

努力の日々を仲間と過ごしてきたのは、新宿サニーの選手たちも同じです。

感動の試合を見せてくれてありがとうと、心からの拍手を贈ります。立派な準優勝!おめでとう!

心を震わす体験をしたのは、いつ以来だったでしょうか。若干11〜12歳の少年達が、正々堂々と熱く真剣に戦っている様は会場全ての人のハートを熱くさせました。

会場からは万感胸に迫る試合を見せてくれた、麻布キッズ・新宿サニーの選手たちに大きな拍手が贈られました。

そんなわけで、

黄金の優勝カップが、5年ぶりに麻布キッズのもとに戻ってきました。 

高学年の全選手、本当におめでとう!

そして、やんちゃな彼等を立派な野球少年に育ててくださった監督・コーチの皆様に改めて心からの感謝の意を伝えたいと思います。

野球って、本当にいいな。

仲間って、一生の宝なんだな。

麻布キッズで野球を通して心身共に立派に成長した6年生。キミたちの更なる飛躍を応援しています!

麻布キッズは、1992年に設立した東京都港区少年野球チームです。 東京都港区少年軟式野球連盟 (港区少年野球チーム)および港区スポーツ少年団に加盟しています。